令和2年度 政府衛星データのオープン&フリー化及びデータ利用環境整備・データ利用促進事業(オープン&フリー衛星データ実証事業)

「令和2年度 政府衛星データのオープン&フリー化及びデータ利用環境整備・データ利用促進事業(オープン&フリー衛星データ実証事業)」を実施する事業者を公募しました。

本事業の目的

昨今、技術革新や新規参入企業の増加等を背景に、宇宙由来の様々なデータの質・量が抜本的に向上しつつあり、これら宇宙由来のデータと他の地上データが組み合わさったビッグデータにAI解析技術等を適用することで、多くの課題に対しソリューションを提供していくことが期待されています。こうした取り組みによる宇宙利用産業の拡大の重要性は令和元年度に策定された「成長戦略フォローアップ」や「宇宙産業ビジョン2030」でも謳われており、様々な課題にソリューションや産業競争力強化につながるアプリケーションビジネスの創出が非常に重要です。

諸外国でもすでに先行して様々なアプリケーションビジネスが進められており、これを加速するため、例えば欧州では、政府衛星ガリレオ又はセンチネルのサービスを活用したユースケース開発支援が行われているなど、世界全体で宇宙利用産業の強化に向けた競争が進められています。

特に近年では、衛星データやそれ以外のデータを一つのデータプラットフォーム上で様々な解析ツール等を用いながらアプリケーションを創出する動きが進んでおり、我が国としても政府衛星データプラットフォーム「Tellus」を平成31年2月にリリースし、そのプラットフォームを利用した新たなサービスの創出に取り組んでいるところです。

こうした状況を踏まえ、我が国の宇宙利用産業の拡大に向けて、民間企業等によるアプリケーションビジネス創出を加速する観点から、オープン&フリーで提供されている衛星データとその他の地上データと組み合わせたアプリケーションの開発・実証を行います。

また、①準天頂衛星システムみちびきのサブメータ級測位補強サービス(SLAS)の利用促進、及び、②政府が「安心と成長の未来を拓く総合経済対策(2019年12月5日閣議決定)」において掲げる「災害対応等の用途拡大に向けたドローンの基盤技術開発」に対し、災害対応、インフラ点検、監視・捜索等の政府調達をはじめとする分野でのドローンの利用拡大に資する目的で、SLASを利用したドローンの有用性検証を行う事業者を公募します。

採択案件

審査の結果、以下の通り公募実証4件(応募数22件)、課題設定型実証1件(応募数5件)を採択しました。

・会社名は五十音順で掲載。

(1)公募実証

※実証事業名をクリックすると事業概要が表示されます

実証事業名 衛星と地上マルチスペクトル観測の融合による養殖業向け海洋環境情報サービスの実証
代表企業名 ウミトロン株式会社
事業概要説明文 本提案では水産物の生産を担う一次産業である養殖業に必要な海洋環境情報を、ユーザーである地方自治体や養殖生産者に実利用に耐えうるアクセスの容易さとデータの更新頻度をもって提供することを目指す。本目的の為、Tellusにて公開されているGCOM-Cの海洋観測データを活用し、実証事業にて設置する地上のマルチスペクトルカメラからの海洋観測データを統合することで、更新頻度に優れ、実利用に適した海洋環境情報サービスを開発実証する。
実証事業名 AI画像解析による乱気流検出システム
代表企業名 ANAホールディングス株式会社
事業概要説明文 本邦大型旅客機の事故の半数以上は、乱気流によるものとされており、航空機安全運航のためには予測精度の高い乱気流予測が必要とされている。本実証事業では、エアライン事業者に対し、予測精度の高い乱気流予測を提供するサービス開発を目的とし、オープン&フリー衛星データと弊社保有のデータを活用したAI画像解析による乱気流検出システムを構築し、実業務ユースケースに即した予測タイミングと精度を検証すべく、当社社内での実証を行う。
実証事業名 ブドウの広域病害把握と薬剤供給および品質管理の効率化
代表企業名 大塚製薬株式会社
事業概要説明文 Xylella 菌を原因とするピアス病は、虫媒介によってブドウやオリーブ等の植物に感染、枯死させる疾患であるが 2019年までに病原菌に有効な治療法や薬剤はなかった。米国カリフォルニアでは1998 年から本疾患が拡散、対策費$50M/年を講じているが、感染範囲も十分掌握されておらず、栽培者負担は$56M/年に及んでいる。大塚製薬はピアス病の病原菌に有効な予防・治療薬(XylPhi-PD™)を開発し、2019 年に米で承認取得。本実証事業において衛星データによる感染エリアの特定可能性を見出し、薬剤投与による感染範囲抑制と感染予防、そして将来的に、ブドウ生産の質と収穫量の向上を目的とする。
実証事業名 SHIOTAN - 衛星画像から潮目を特定し、イサダ漁の効率化をサポート
代表企業名 株式会社星座
事業概要説明文 イサダは岩手県沿岸域では冬季から春季にかけて南下する親潮の前線域(潮目)に多く密集することで漁場が形成される。その為、漁業者は既にNOAAやTerra/Aquaの水温分布を参考にして漁場探索を行っている。衛星データの顕在化したニーズの強い層に対して、地上データを組み合わせた付加価値の高いアプリケーションを提供することで、2.16億円規模の売上げ、110億円以上の経済波及効果を目指し、宇宙利用産業と水産業の発展に貢献する。
(2)課題設定型実証

※実証事業名をクリックすると事業概要が表示されます

実証事業名 災害・インフラ点検・警備・農業分野におけるSLAS測位ドローン有効性検証
代表企業名 株式会社 自律制御システム研究所
事業概要説明文 SLAS測位ドローンを使うことで、災害・インフラ点検・警備・農業分野でどれだけ高度な輸送が可能になるかを検証する。それぞれの分野においてケースを想定し、想定される地形 (平野部、山間部、河川など) でGPSとSLASの測位精度を測定、ケースごとにどのようなミッションを実現できるようになるかを比較することで、ドローン活用におけるSLASの有効性を検証する。

募集内容及び公募要件

本実証は2つの区分で行います。詳しい応募要件等については公募要領をご覧ください。

(1)公募実証
事業内容 Tellusに搭載している衛星データ又はオープン&フリー(注)で提供されている衛星のデータ(準天頂衛星システムによる測位データを含む)と、他の地上データを統合し、ユーザとサービス提供者が一体となって、新たなアプリケーションを開発・実証すること。なお、使用する衛星データは「Tellusに搭載している衛星データ又はオープン&フリー(注)で提供されている衛星のデータのみで構成する必要はなく、それら衛星データを主として利用するものである必要があります。

(注)本事業におけるオープン&フリーとは以下を指します。
・オープン&フリーのデータポリシーを設定しているもの:ASTER、GCOM 系、準天頂衛星、ひまわり、Sentinel 系、Landsat 系 等
・Tellus 上で(一部でも)オープン&フリー化しているもの:ASNARO 系、ALOS 系
(2)課題設定型実証
事業内容 準天頂衛星システムみちびきのサブメータ級測位補強サービス(SLAS)の利用促進、及び、災害対応、インフラ点検、監視・捜索等の政府調達をはじめとする分野でのドローンの利用拡大に資する目的で、SLASを利用したドローンの有用性検証を行います。
既存のGPSによる飛行制御に、SLASの位置測位情報を組込み、GPSによる飛行制御と比較して、位置精度・飛行安定性などを実際に製品化することを前提とした試験項目に則り、有用性を検証します。
有用性の検証は、平野部・山間部・海上など、SLASの測位精度に影響を与えそうなエリア、並びに実際に事業化した際に使用を想定するエリアを勘案し、複数のエリアにて行い、GPSによる飛行制御と、SLASを取り入れた飛行制御の位置精度・安定性などを比較します。
応募要件(共通)
応募にあたっては、以下の条件を満たすようにしてください。
  1. ① 公募実証については、将来のビジネスを見据えたアプリケーションの社会実装に向けた事業計画を示すこと。課題設定型実証については、実証事業の成果をビジネス化する具体的な計画を示すこと。
  2. ② ①の実現に必要となる開発要素(例えば技術やシステム等)を示すこと。
  3. ③ ①を実現する上での課題(本実証事業を必要とする理由)を示すこと。
  4. ④ 実証事業終了後に見込まれる我が国経済に裨益する効果について示すこと。また、日本をはじめ海外でのビジネス展開を前提とする提案を示すこと。
  5. ⑤ 別途指定する審査会・検討会等に出席可能であること。
  6. ⑥ 事業実施期間中、毎月事業進捗報告レポートの提出が可能であること。
  7. ※審査会・検討会等については新型コロナウィルス感染拡大防止の観点から、オンラインでの開催となる場合があります。

※その他の情報は公募要領をご確認ください。

予算規模及び採択件数

1,500万円程度を合計5件程度
※事業額及び採択件数は、提案の内容に応じて加減算となる可能性があります。

募集期間

応募は締め切りました。

募集期間:令和2年9月15日(火)~ 10月12日(月)13時(日本時間)

公募説明会

公募説明会は終了しました。

質問回答表はこちら

開催日時:令和2年9月24日(木)10:00~10:30

FAQ

よくある質問と回答はこちらをご覧ください。

9月24日開催公募説明会 質問回答表

お問い合わせ

お問い合わせは、ご所属・お名前・問い合わせ事項を明記の上事務局までメールでのご連絡をお願いします。

一般財団法人日本宇宙フォーラム
「オープン&フリー衛星データ実証事業」事務局
担当:榎、高田
of-satdata2020(at)jsforum.or.jp(メールを送信する際に(at)を@に置き換えてください。)
Tel:03-6206-4902
※テレワーク推奨中のため、お問い合わせは原則メールにてお願いします。